和ダンス・水屋


和ダンス
お客様のお母様がお使いになられていた昭和初期の和ダンスの修理をご依頼いただきました。
大型家具の為、破損部分のみ取り外し、持ち帰って修理させていただき、他の部分は出張修理とさせていただきました。


扉の召し合わせ部分が破損しています。

欅材で同様のものを製作しました。


扉のカギが故障のため、取り外し補修しました。

引出し前板補修後、引手金具の取付をしました。

最初にタンスを拝見した際、タンスの引出しを引くと何と音がします。
ハーモニカの音です。
「?」
お客様は思い出されたように、「子供の頃、面白がってよく開け閉めしていました。」とのこと。
何と引出し奥には小さなハーモニカが取り付けてあり、開け閉めする度に空気が動き、音が鳴るのです。
当時の職人さんの遊び心?。粋な時代ですね。
ハーモニカはご存知の通り、息を吸って、吐いて、で音色を奏でますので、引出しも開ける時と閉める時と音色が変わります。



和ダンス
幅760奥行355高さ775oの小ぶりでかわいいサイズの和ダンスです。

引出しの引き手交換 引出し内側の穴の補修
鍵部不動のため、鍵の突起部切断
錆びた飾り金具を
錆び落とし、着色、再取付

本体下部より飛び出している飾り金具を切断。
錆び落とし、着色、再取付
錆びた飾り金具を
錆び落とし、着色、再取付
全体を着色後、再塗装

その他
・背板、引出し、引き手金具などの補修
・本体清掃
・本体パテ埋め
・扉接触部、蝶番調整
・引戸接触部調整
・引出しロウ引き
など




水屋



本体外側の塗装がはがれ、汚れた状態であったものを洗浄後、研磨し、着色、オイル仕上。
ある程度状態の良かった棚口部分は手を加えず。
引戸部分(引き手金物が取り付けてある部分)は塗装後の状態。



和ダンス
修理前 修理後
傷んだ箇所の修理に加え、今後上段部分を横に並べて使用するために、上段部分をのせる台輪を現在の台輪の高さと揃えて製作しました。

症状
■本体接合部のゆるみ多数
■引出しが動かない
■引手金物の欠如
■破損部多数
修理内容
■本体各部再接合
■引出し削り直し、調整
■引手金物取付け
■各破損部分取り換え
■台輪新規製作
■清掃、ツヤだしなど
修理中
慎重に再接合 上:破損部分
下:作り直した部材
修理終了
下段部分 新規製作した台輪に載せた状態の元上段部分
破損箇所を作り直し、引手金物を新規取付けした元上段部分




和ダンス
症状
■扉蝶番金物の欠如
■背板の破損
■台輪使用不可
修理内容
■扉蝶番金物の取り付け
■背板張替え
■台輪新規製作
修理後